ヘフナー(実はグレコ、でもサイン入り)を再生中です

pancho2004-06-24

おはようございます、パンチョです。今日はたぶんミュージシャンらしいです。

昨日から久しぶりにビートルズを丸ごと聞き直しているのですが、そのクオリティーの高さには驚かされます。楽曲がいいのはもちろんのこと、各楽器の音がやた太くて存在感があること、フェティッシュなハーモニー、とにかくすべてに圧倒されます。先ほどもストロベリー・フィールズ・フォーエバーを聴いて泣いてしまいました。

僕はキンクススモール・フェイセズを始め60’sが好きなのですがビートルズの録音は別格です。もう明らかに音が違う。さすがにCD化のリマスタリングジョージ・マーティンが立ち会っているだけあります。それともすでに洗脳されて魔法がかかっているから良く聞こえてしまうのでしょうか。でも本当にこの音はすばらしい。今またルーシーで泣いてしまいました。

究極的な話をすると音の良さって、楽曲そのものの良さと比べると二次的な要素でしかないと思います。でも音が良いとやっぱり伝わるものが多いし、なにより気持ちがいいです。ビートルズの場合は分離と音圧が素晴らしいのです。それぞれの楽器や歌がしっかりとした存在感をもっています。いや、やっぱり曲が奇跡的にいいのか。

とはいえビートルズの曲は200曲ちょっとしかないのですぐ全曲集まってしまうのです。しかもその中で200曲ぐらいは名曲でさらにそのなかの80曲ぐらいは超名曲なので大変です。もちろん各メンバーのソロもありますが、やはりビートルズにはかなわない。そこで一部の人たちはその曲たちをしゃぶりつくした挙げ句、「CDとアナログはミックスが違う」だの「ストロベリー・フィールズの編集した箇所はどこか」などの研究に入っていってしまうようです。余談ですがストーンローゼズのBegging Youのレニのドラムも阿修羅マンが叩いているようなドラムで分析不可能です。

ビートルズをめぐる諸問題に「ビートルズ(及びそのファン)ってウザい問題」があります。僕も一部のビートルズファンが苦手です。とくにオヤジ。会社のみなんかでバンドやってます、っていう話になって、どんな音楽聴くの?って聞かれて「60’sが好きです。もともとはキンクスとかジョージー・フェイムなんかが好きですが最近はスタンデルズとミッチ・ライダーとナイスを聴いています」などと言えるはずもなく、「ビートルズとかですかね…」などと答えるともう大変。「イエスタデイ」と「レット・イット・ビー」の話になってしまいます。「ポールのベースはリボルバーでのプレイが一番キテいる」とか「初期のピック弾きのポールはロックだった」みたいな話ならつきあうのに。愛想笑いでかわし続けたあげく「好きな曲何?」と聴かれてディア・プルーデンスとはいい辛くなり、「バック・イン・ザ・U.S.S.R.ですかね」と答えてみたりします。必死で切り抜け安心したかと思いきや、翌朝そのオヤジが。「これ、いいだろう」とビートルズネクタイを見せつけられます。

さらに洋楽をめぐる諸問題があります。「中途半端な洋楽ファンは困る問題」です。バイトなどの初日に「どんな音楽好き?」みたいな話になったりしたとき相手が「アユ」だの「宇多田ヒカル」などと言ったら適当にかわしておけばいいのですが(僕は宇多田ヒカルは好きです)、「グリーンデイ」とか「オアシス」とかが出てくると仲間かと思いきや罠だったりします。まあいきなりヘブンリィとかハウスマーティンズいう答えはクラブでしかあり得ないのですが。

「洋楽聴くんだ」と思い二人で話を掘り下げていくと、意外に「NOW!」な人だったり「J」な人だったりで「これは深入りしないほうがいい」と思い、「一番はスミス」って言うと相手の目がちょっと悲しい目になります。「え?スミスもやばかったか」と思い「UKが好きだからブラーとか好き」と言うと「ボーイズ・アンド・ガールズ(!)っていいよね」と言われ「逆ですけど」と思いながら話を続けることになりかねません。ちなみに僕はJ-WAVEが好きです。INTER FMはもっと好きです。

という経験はみんなあると思います。